1.ピアノと暮らすと

だれにも、じぶんらしく表現したいという気持ちがあると思います。
うたう、描く、踊る、つくる‥、
それから、料理や、整理整頓、遊び、誰かに話をする‥。

表現することは、生き生きのモト、でしょうか。
ピアノも、そういう、生き生きのモトのひとつです。
 
ピアノと上手につきあえるようになり、
じぶんらしい演奏ができるようになると、
ご自身の持ち味や、魅力に、たくさん出会えると思います。

ピアノをやってみたいと思う方はぜひ、始めてみられてください。


2.音でお話する
 
ピアノを弾くために大切なことは、たくさんありますが、
まずは、音楽がたのしめて、
心で音楽を感じられること、だと思います。

感性が豊かになると、感じたものを表に出そうとする力が
強くなります。
「きれいだなあ」と思えばこそ、うたい、弾きたいと思う。

ピアノは、ほかの人と比べたり、計ったり、するものではありません。
たどたどしくても、
音でお話して、言いたいことを言えるのがいいです。

レッスンでは、響きをだいじにしていきます。
譜が読める前から、音色を弾きわけること、 よい音を出すこと、
表情を出すことなどに触れていきます。


3.技術と自立
 
表現したい音楽を実際の音に出せるようにするのが
技術(テクニック)なわけですが、
クラシック音楽では、この技術(奏法)が伝統的なものなので、
敷居が高いというイメージがあるかもしれません。
でもこの奏法は、どなたもまなぶことができます。

レッスンでは、
先生やお母さんがいなくてもじぶんで譜が読め、
音楽のつくりがわかり、じぶんで弾けるようになること、
曲を音楽的にしあげていくための手立てを身につけること
をどなたにも目標にしていただいています。


4.のんびり、のびのび
 
一般的に、ピアノというと、お稽古事というイメージが強く、
弾けるようになるために、つまり技術習得のために
習おうと考える方は多くいらっしゃいます。
そして、技術は欠かせないものです。

でも、本来は、うたと同じ表現なので、
技術だけを目標にしてしまうと
味気ないものになってしまうのですね。

お子さんがピアノをまなべるチャンスがあるときは、
ご両親はそのことをよく配慮して、
のんびり、のびのび、お子さんがピアノでじぶんのうたをうたえるように、
見守ってあげるといいと思います。
だれにも、じぶんだけの音色やうたがあります。

お教室では、ピアノを弾きたい大人の方も応援しています。

講師である本窪田も、ひとりのピアノ演奏者として
日々ピアノに向かっています。
そのせいか、大人の方を応援したい気持ちは強く、
大人の方々とのレッスンをとても楽しませていただいています。

現在も、遠方にお住まいの方、小さいお子さんのいらっしゃる方、
ピアノがご専門の方、などがいらしてくださっていますが、
レッスンを通して気づきを得ている、ほっとする、など、
嬉しいお声を戴いています。


5.リビングにピアノを
 
ピアノは、木でできていて、
弦を振動させて音を響かせる楽器です。
弾く人によって音色が変わり、弾き方によって音色が変わります。

レッスンでまなんだ、音の響かせ方や、音の弾きわけ方が
ご家庭でもたしかめられて、実になっていくと、
とてもいいと思います。
できるだけ、生のピアノをお求めになることをお奨めします。

楽器は、必ずしも新品である必要はありません。
大きな買い物なので、お考えになるときはぜひご相談ください。

そして楽器は、リビングなど家族の集まるところに置き、
いつでも遊べるようにしておくのがいいと思います。  


6.食後に一曲 / 練習について
 
わたしは、食後のお茶を「今日はどれにしよう?」と考えて
用意するのが好きですが、
それどころではない日もありますし、
「食後は毎日飲まなければならない」なんて決まりがもしあったら、
お茶の楽しさも美味しさも、半減してしまうと思います。

ピアノも、弾きたいから弾くのがいいです。
弾きたくて弾いているときに、ピアノは上達します。
練習するしないから自由になって、気持ちの向くときに、
食後に1曲、とか、朝起きて1曲、弾くといいと思います。

小さいお子さんの場合は
弾きたくなるような雰囲気をつくってあげたり、
良い聴き手になって、ほめてあげてください。
毎日じぶんから率先して練習するという小さいお子さんは、まずいません。
でも、上手に誘導してもらって弾き始め、おもしろいと思うと、
今度は何度でもやりたいと思うものです。
そのあたりを上手に利用しながら、毎日の生活の中に
ピアノが染みこんでくるといいです。

そして、ピアノで表現するおもしろさにはまってしまうと
練習はとても楽しいものであることも、付け加えておきます。
練習は仕込みと同じ、とおっしゃったのは井上直幸先生ですが、
本当にそうで、さっさとすませて終わりにするのではなく、
それ自体がとても、おもしろいことなのですね。

「料理を作る人だったら、(中略)いろいろな「仕込み」というものが
あるでしょう。味付けをして、できあがったものをお皿にのせて、
きれいに盛りつけをする。
こういうことがみんな、つまらないことでしょうか? 
そういう手間のかかる細かい仕事自体が、面白いのではないですか?
(中略)仕込みの作業自体が、もうすでに、創造になっているわけです。」
春秋社「ピアノ奏法」井上直幸


7.人前で弾く / 発表会など
 
ピアノの楽しみには、人前で弾く、楽しみがあります。

弾いている姿っていいなあ、といつもわたしは思います。
演奏からは、その人らしさがいっぱいに出ます。
ふだんはあまり見えないかもしれない強さや、柔らかさや、熱さ、が
ときに未熟な技術を押しのけて表れる瞬間は、
本当に美しく、感動します。

また、人前で弾くことが、表現を深めていくことにつながっていきます。
本番は、技術的にも精神的にも成長できるチャンスです。

お教室では、毎年、発表会やおさらい会などの機会を用意しています。
そのほか、ご希望の方には、PTNAステップやコンペティションへ
参加いただけます。